君が居ないと意味が無い

なのに、君の姿はもうすでに視界に入らない


もう少し時を遡る事が出来たなら



願いは、届かない



「・・・んで、最後までアイツを救えねェのかよ・・・!」

「棗、まだ向こうを探してないよ」

「・・・」


あの時、蜜柑の前で倒れた3人が目覚めると全ての記憶は戻っていた

自分達だけではなく


クラスメイト


特別能力クラスのメンバー


沢山の、蜜柑の記憶のある人たちの記憶が







呪いは解け、記憶は戻った。

それなのに本人が居ない


「クソッ・・・なんで、なんで張本人の蜜柑がみつからねーんだ」

ほんの少しじゃないか

自分が記憶のアリスの持ち主と記憶のアリスの持ち主と接触するのが遅かったのは

その少しでなんでここまで追い詰められないといけない

なんで蜜柑に会わせてはくれないんだ

「落ち着けよ翼」

「そうだよ翼、まだ探してない場所はあるんだから」

「ワリィ・・・美咲、かなめ」

翼とかなめは話が済むとすぐに蛍たちの元へ行き、呪いがとけたか、記憶が戻ったかを確認した

記憶が戻った事を喜んだのもつかの間・・・

本人である蜜柑の姿が見つからなかった

だから記憶が戻った人たちは集まり、探しているのだ。翼は途中で美咲とも合流し、捜索している

「・・・それにしても妙だな。こんなに探してるのに見つからないなんて」

「確かにそうだね。意図的に誰かに匿われているか、学園内にまだ隠された場所がある、か・・・」

「蜜柑は無効化だからな、千里眼や透視なんかのアリスじゃ無効化使われてたらおしまいだよな」

「・・・でもよ“穴”の存在とか蜜柑は知ってるんだぜ?もし使われたら・・・」

「翼らしくないね。もう諦めたの?」

「んなわけねーだろ。悪かったな」


蜜柑


お前には言わないといけないことが沢山あるんだ


だからよ、出てきてくれよ






お前が来るのを皆待ってるから